Quantcast
Channel: シネマナビ・ダイアリー~スキルス性胃癌ブロガーの終活ブログ stageⅡ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 127

記録的な降雪が終わった日の午後、人生最多の1日5句詠んだ!~自画自賛の1句はどれか?

$
0
0

直ぐ掲載したかった記事をようやく完成させることができた。


某テレビ局の平日昼の情報番組において、外れてばかりの予報を垂れ流し真面な謝罪をしなくても、降板させられない中年男性天気予報士がいる。
日頃、彼の「予報」ならぬ「誤報」の天気予想を無視している私だが、今月14日(土)・15日(日)の全国的な降雪ぶりには驚いた。

 

もっとも、東京だけは予想が外れて降雪がなかったため、例によってテレビでの扱いは大きくなかったが(「怒り」の原作小説においても、テレビのニュースでの台風の扱いが、同じ被害地でも東京と沖縄では雲泥の差があると指摘している。)、NHKの夕方6時と7時の全国ニュースのトップで全国の降雪状況が取り上げられた際、私がかつて住んでいた地方都市の様子が最初に紹介されたのには驚いた。


それは確かに百年に一度のレベルの降雪だったが、風向的にはその流れにある今の居住地では10cm程度で済んだ。

2日間に渡った降雪が終わった16日(月)の午後、マンションのリビングの窓から外を眺めたら、周辺の建物の屋根が白いままだった。
その時、ブログの記事の作成を休んでいた私の頭に突然、句吟のスイッチが入り、一句浮かんだ。

 

そして記事化した年末年始の2句だけで終わるつもりだったのに無性に俳句を作りたくなり、1年前の冬から春に掛けて体験した情景を基にしたものも含めて、一気に5句も完成することができた。
そこで、「詩音曼句吟集」という新しいカテゴリーを設けて紹介したい。
理想としては死ぬまでに百句作り、自家製の小冊子として遺せればいいなあと思っている。

 

 

【#03】
比較的晴れの日が続いた新年第2週の前半、雪が降る前の日の午後、冬空に黒雲が広がったことから天候が急変するのかと感じた。
結局、雨が降ることはなかったが、黒い雲の隙間から差し込む陽差しが春の到来を待つ私の心を射抜いた。


足元が覚束なくなり、風邪気味の体調も低空飛行状態の私にとって、部屋から出て外を歩くには暖かい春の訪れが必要不可欠である。
そんな希(のぞ)みの気持ちをこの1句に籠めた。

 

 

【#04】
この句が、前書きで触れた1月16日の情景を詠んだものである。
字数の関係で、「白い屋根が青い空を戴(いただ)く」のではなく、「青い空が白い屋根を抱(いだ)く」とした。


もちろん、私を含めて白い屋根の建物の中で暮らしたり、働いている春を待つ人たちも、青空が抱いているという気持ちを籠めた句である。

 

 

【#05】
昨年の情景を思い出して詠んだ句の1つ。
2月初旬の立春が過ぎた下旬のある日の午後、私は散歩ルートとしている近くの川沿いの遊歩道をショッピングセンターに向かって歩いていた。
まだ冬が続く日々だったが、陽射しは明るく、川の土手の雑草が緩い風にそよいでいた。


その風を頬に感じた時、ほのかな暖かさに触れた気がして、春の本格的な到来が遠くないことを知った体験を率直に句に仕立てたものである。

 

 

【#06】
この句も、昨年の4月に前の句と同じ川沿いでの体験を詠んだもの。
一昨年の春までなら絶対に感じなかった、雑草の花にささやかな幸せを読み取った1句である。

 

 

【#07】
写真は2年以上前に撮影したものを流用したが、我が家で飼っている猫の胡桃は、天気の良い日の朝、リビングに置いたソファの背もたれの上に座って窓の外を眺めるのが好きだ。
だが、まだ1月ではベランダに鳥や虫が飛来することはない。

 

春が到来し夏になれば、遺伝子に組み込まれた野生の狩猟本能が呼び覚まされ、窓の外に向かって鳴き声を上げたり、前足を差し伸ばしたりする。

だが、今の時期には、そんな素振りは見せず、ひたすらジッと空を見上げているだけで、今年の正月も同様だった。

 

その姿は、春の訪れを待つ私の姿を代弁するものである。
もっとも、私にも春という季節は等しく巡って来るが、鳥や虫もやって来る胡桃と異なり、私の住まいを訪れるどころか近況を問う電話が知人から掛かってくることはない。
そんな想いを「我を知る」の5文字に凝縮した。

 

以上5句のいずれも、死期を身近に感じることがなければ詠めなかった内容ばかりである。
技巧的な要素も含めれば、「#06の句がベストだ」と自薦と言うか自画自賛したい。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 127

Trending Articles